こんにちは。寒くなって来ましたね。京北では長袖長ズボンで寝ても寒いです。
さて、前回の伐採現場レポートでお知らせした、『田んぼで育った木』と『山で育った木』の違いです。
田んぼで木が育つ、ってなかなか想像出来ないかもしれませんが、田舎の山の麓に近付くほど、休耕田(きゅうこうでん)や、隠し田(かくしだ)に木が植えられている場所が結構あります。
※休耕田:耕作することを休んでいる田んぼ
※隠し田:昔は年貢米の支払いで全部役人に持って行かれることがよくあり、お百姓さんが食べる分を隠した水田
休耕田がどんどん山の中に続いている。
休耕田、隠し田で育った木は、どの木も比較的真っ直ぐ育ちます。田んぼなのでほぼ水平であり、土が柔らかく非常に肥えて栄養分が均等に渡ります。
少しわかりやすく田んぼで育った木と、山で育った木を図にしてみました。
植えた直後、田んぼに稲を植えたのと同じようにぐんぐん根が伸びていきます。
図の<末口>ように、早く育つと年輪の幅は広くなります。
※末口:木の上側の丸太の太さ(直径)
20年後根が張って来ました。大きくなるほど成長のスピードは鈍化します。
そして50年後、根が張って、他の土の下の固い土の層に根があたり、今までのように満足に栄養を得ることが出来ません。それでも根は伸び続けますが、山の中のような厳しい環境で育ってないので、弱い木は台風や雪で根を起こして倒れる、または折れます。
ほんま人間と似ている。
一方山で厳しく育ったよい木は成長は遅いが、石を乗り越え根を地中深くはり、丈夫に育ちます。
ほんま人間と似ている。
今、田んぼや山に植えられているスギやヒノキなどの針葉樹木は、人が植えた『人工林』がほとんどです。伐って搬出するまで、人の手がかかります。
どっちの木もほんま人間と似ている。