
京都・京北で森林ガイドをしていると、「木は何歳で伐るの?」「山の木は全部使うの?」など、海外から日本へ来られたインバウンドの皆さんから、たくさんの質問をいただきます。
このブログでは、森林ガイドで実際にいただいた質問をもとに、現場の木こりだからこそ伝えられる山の話をご紹介しています。
森林ガイドを始めたきっかけや、実際のガイドの様子は、こちらの記事でご紹介しています。

今回の質問はこちらです。
A. 木を植える山もありますし、植えない山もあります。
「木を伐ったら、また苗木を植える」
林業と聞くと、そんなイメージを持たれる方も多いと思います。
もちろん、苗木を植えて次の森林を育てていくことは大切です。
ただ、結論からいうと「実際の山では、伐ったあとすべての山に一律で苗木を植えるわけではありません。」では、伐採した後の山をどうするのか。
そこには、いくつかの条件があります。
山には、それぞれ違った事情があります。
たとえば、
などです。
同じ京都府内でも、京都市と南丹市では方針が異なる場合があります。
こうした条件を一つずつ確認したうえで、「伐採した後の山をどうしていくのか?」を山主さんと一緒に考えます。

私たちも、簡単に「伐った山は、すべて再造林しています」とは言えません。
もちろん、苗木を植えて次の山を育てていくことは大事だと考えています。
ただ、山主さんの意向や、苗木の発育・供給・確保の状況、そして作業員さんの高齢化や人手不足などによって、計画どおりに進められない場合もあります。
山を育てるには、苗木を植えるだけではありません。
その後も長い年月をかけて、手入れをしていく必要があります。
だからこそ、伐採する前から、その後の山をどうしていくのかを考えることが大切になります。
伐採後の再造林には、大きく分けて「人工造林」と「天然更新」という方法があります。
新しく苗木を植えて、次の森林をつくっていく方法です。

苗木を植えた後も、鹿などから苗木を守ったり、成長に合わせて手入れをしたりと、森を育てるための仕事が続きます。
自然に発芽した木などが成長し、次の森林になっていくのを待つ方法です。

どちらの方法にするのかも、山の条件や地域のルールなどを考えながら決めていきます。
ここまで読んでいただくと、「木を伐ったら、必ず苗木を植える」というわけではないことが分かっていただけると思います。
山によって条件が違いますし、地域のルールや、山主さんやそのご家族の意向もあります。
だからこそ、私たちキコリは木を伐る前から、伐った後の山をどうしていくのかを考えます。

ご縁をいただいた山主さんの意向を聞きながら、私たちなりの提案をし、そのうえで立木売買の契約をさせていただいています。
立木の売買については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

「木を伐る」というと、木を伐って山から出したら仕事が終わりのように思われるかもしれません。
でも、私たちが考えているのは、木を伐ることだけではありません。
「伐った後、その山をどうしていくのか?」
そこまで山主さんと一緒に考えることも、私たちの仕事だと思っています。
森林ガイドでは、このような素朴な疑問をきっかけに、山や林業についてお話ししています。
実際に森を歩くと、写真や文章だけでは伝わらない発見がたくさんあります。
山に興味がある方、京都を訪れる方、林業について知りたい方はもちろん、インバウンド向けの森林ガイドや企業研修、教育旅行などをご検討されている皆さまにも、参考になれば嬉しいです。
京都・京北の森林ガイドに興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
次回も、森林ガイドで実際にいただいた質問に、現場の木こりの視点でお答えします。



