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2026.03.05

【山林の相続③】相続税はいつ生まれ、いまどんな役割を担っているのか?

【山林の相続③】相続税はいつ生まれ、いまどんな役割を担っているのか?

こんにちは。京都・京北で林業を営んでいる、キコリのよつつじせいごです。

「山林の相続」と聞いても、正直いまは実感がわかない方も多いかもしれません。
しかし、山を所有している限り、相続はいつか必ず向き合うテーマです。

今回は少し視点を広げて、「そもそも相続税はいつからあるのか?」を調べてみました。

相続税はいつからあるのか?

結論から言うと、約120年前からあります。

日本の相続税は1905年(明治38年)に創設されました。
きっかけは、日露戦争です。戦争に必要な資金を確保するためでした。

当時の日本は、明治維新後まもない時代で、国家財政はまだ安定していませんでした。

政府は海外からの借入れや国債発行、増税などで資金を集めましたが、それでも十分とは言えませんでした。

そこで導入されたのが、「亡くなった方の財産に課税する」という仕組みです。

当初の相続税は、国家的な非常時における財源確保の手段として始まりました。

当時と現在の規模

1905年当時の徴収額

約300万円 (人口4,662万人のうち、約140万人が課税対象)

※当時の国家予算は約2億円だったので、今の価値にすると数十億円の規模

現在の徴収額

約3兆53億円 (人口1億2,286万人のうち、約34万人が課税対象)※出典:公益社団法人生命保険文化センター

制度の役割や社会的な位置づけは、この120年で大きく変化しています。

現在の相続税の目的

現在の相続税は、戦争資金のための制度ではありません。

主な目的は、

  • ・富の過度な集中を抑えること
  • ・世代を超えた格差の固定化を緩和すること
  • ・税収として社会全体に還元すること

とされています。

つまり、社会のバランスを保つための制度として位置づけられています。

山林所有の現場から感じること

山は木と水を生みます。

一方で、山林の相続に携わる現場では、また別の側面も見えてきます。

山や資産は、単なる数字ではなく、長年の努力や家族の思いの積み重ねでもあります。

とくに山林は、代々受け継がれてきた財産であることも多く、管理や維持には時間も労力もかかります。

相続税の対象となる方は全体の一部ですが、課税が発生した場合には、資金準備や分割方法など、実務上の課題も少なくありません。

また、事業を行っている場合には、事業承継や地域経済への影響も考慮する必要があります。

大切なのは「制度を知ること」

相続税には歴史があり、明確な目的もあります。
同時に、現場では個別具体的な事情があります。

制度そのものの是非を論じることよりも、

  • ・自分の山はどう評価されるのか
  • ・納税資金はどう準備するのか
  • ・次世代へどう引き継ぐのか

こうした具体的な備えをしておくことが重要だと感じています。

山林相続と相続税を知り、早めに備える

相続税は、約120年前に国家的な背景のもと誕生し、現在は社会のバランスを保つ制度として運用されています。

その歴史と目的を理解したうえで、私たち山林所有者ができることは、

「知らないままにしないこと」

ではないでしょうか。

山林相続は、準備次第で選択肢が広がります。
今後、山林評価や具体的な対策についても触れていきたいと思います。

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