
京都・京北で森林ガイドをしていると、「木は何歳で伐るの?」「山の木は全部使うの?」など、海外から日本へ来られたインバウンドの皆さんから、たくさんの質問をいただきます。
このブログでは、森林ガイドで実際にいただいた質問をもとに、現場の木こりだからこそ伝えられる山の話をご紹介しています。
森林ガイドを始めたきっかけや、実際のガイドの様子は、こちらの記事でご紹介しています。

今回の質問はこちらです。
山の中を歩いていると、植えたばかりの苗木を囲むようにネットが張られていることがあります。

森林ガイドの最中でも、「あのネットは何なんですか?」と聞かれることがありました。
A. 鹿や野ウサギから苗木を守るための鹿よけネット(防獣ネット)です。
では、なぜ苗木を守る必要があるのでしょうか?
鹿が入ると、植えたばかりの苗木を食べてしまうからです。

特に苗木の枝葉や、上に伸びていく部分を食べられると、木の成長が大きく邪魔されてしまい、食べた時のだ液の影響で苗木が枯れてしまいます。鹿による食害は私たちの現場でも大きな問題です。
スギは、ある程度食べられても育っているものがありますが、一方で、ヒノキは食害を受けて枯れてしまうのです。
せっかく植えた苗木を何年もかけて育てていくためには、鹿から守ることも大切な仕事です。
実は、野ウサギも苗木に大きな被害を与えることがあります。

苗木をかじったり、折ったり、場合によっては引き抜かれたりすることもあります。
私たちの所有林では、野ウサギの巣があったこともあり、ヒノキの苗木が被害にあって、二度植え直したことがありました。

一度植えたら、そのまま大きくなるわけではありません。
鹿や野ウサギなど、いろいろな動物から苗木を守りながら育てていく必要があります。
以前、山での食害についても紹介しました。

現在は、野生動物とのイタチごっこのようなところもあります。
鹿や野ウサギが入らないようにネットを張ったり、苗木を一本ずつネットで囲ったり、いろいろな方法があります。
ほかにも、これまでにこんな案を聞いたことがあります。
どれも効果がありそうな方法ですが、実際に山で使うとなると、やはりコストの問題があります。
「これならお金をかけずに鹿や野ウサギを防げる」という方法があれば、ぜひ教えてください。
鹿や野ウサギから苗木を守るのは、簡単なことではありません。それでも、山の中にはしっかり育っている木もあります。



こうして実際に育っている木を見ると、次の世代では、これらの木が立派な森林になっていくのだと思います。
木を植えることだけではなく、植えた木を動物の食害から守り、長い時間をかけて育てていく。
それも、山の仕事の大切な一つです。
森林ガイドでは、こうした普段はあまり気にしない山の風景についても、現場を歩きながらお話ししています。
木こりが普段見ている山の景色を、実際に歩いて見てみたい方は、森林ガイドもぜひご相談ください。

森林ガイドでは、このような素朴な疑問をきっかけに、山や林業についてお話ししています。
実際に森を歩くと、写真や文章だけでは伝わらない発見がたくさんあります。
山に興味がある方、京都を訪れる方、林業について知りたい方はもちろん、インバウンド向けの森林ガイドや企業研修、教育旅行などをご検討されている皆さまにも、参考になれば嬉しいです。
京都・京北の森林ガイドに興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
次回も、森林ガイドで実際にいただいた質問に、現場の木こりの視点でお答えします。

