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2015.09.17

どっちもほんま人間と似ている。田んぼと山との木の成長の違い

こんにちは。寒くなって来ましたね。京北では長袖長ズボンで寝ても寒いです。
さて、前回の伐採現場レポートでお知らせした、『田んぼで育った木』と『山で育った木』の違いです。

田んぼで木が育つ、ってなかなか想像出来ないかもしれませんが、田舎の山の麓に近付くほど、休耕田(きゅうこうでん)や、隠し田(かくしだ)に木が植えられている場所が結構あります。

※休耕田:耕作することを休んでいる田んぼ
※隠し田:昔は年貢米の支払いで全部役人に持って行かれることがよくあり、お百姓さんが食べる分を隠した水田

休耕田

休耕田

休耕田がどんどん山の中に続いている。

隠し田で育った木

休耕田、隠し田で育った木は、どの木も比較的真っ直ぐ育ちます。田んぼなのでほぼ水平であり、土が柔らかく非常に肥えて栄養分が均等に渡ります。

少しわかりやすく田んぼで育った木と、山で育った木を図にしてみました。

“田んぼで育った木”は、成長しやすいが厳しい環境には弱い

(1) 木を植えた直後〜 栄養分を吸いぐんぐん成長

植えたばかりの木はぐんぐん根が伸びていく

植えた直後、田んぼに稲を植えたのと同じようにぐんぐん根が伸びていきます。
図の<末口>ように、早く育つと年輪の幅は広くなります。

※末口:木の上側の丸太の太さ(直径)

(2) 樹齢20年〜

樹齢20年ほど経つと田んぼで育った木の成長スピードは落ちる

20年後根が張って来ました。大きくなるほど成長のスピードは鈍化します。

(3) 樹齢50年〜 固い土の層に根があたり成長に限界がある

樹齢50年ほどの田んぼで育った木

そして50年後、根が張って、他の土の下の固い土の層に根があたり、今までのように満足に栄養を得ることが出来ません。それでも根は伸び続けますが、山の中のような厳しい環境で育ってないので、弱い木は台風や雪で根を起こして倒れる、または折れます。

ほんま人間と似ている。

“山で育った木”は、成長しくにいが厳しい環境には強い

根は石を乗り越え大きくなって、地中深く張ります。

一方山で厳しく育ったよい木は成長は遅いが、石を乗り越え根を地中深くはり、丈夫に育ちます。

ほんま人間と似ている。

今、田んぼや山に植えられているスギやヒノキなどの針葉樹木は、人が植えた『人工林』がほとんどです。伐って搬出するまで、人の手がかかります。

どっちの木もほんま人間と似ている。

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