こんにちは、四辻木材のよつつじせいごです。
冬は食べ物が美味しいので、ついつい甘いものまで手を出してしまい、お腹周りが気になります。中年太りはなかなか脂肪が取れないので、年々手強くなっているのを痛感。
実は木も人間と同様に大きくなる事を「太る」と言います。
一般的なイメージだと、『縄文杉や神社に立ってる木のように、“太い木”の方が良いんでしょ?』となると思うのですが、現在の状況は変わってきています。
結論から言ってしまうと、木も細マッチョが求められているんです。
人が太る=からだに肉や脂肪が厚くつくこと。体脂肪が増え、体重が増えること。
木こりもそうですが、体が資本の人間にとって太るということは、
・見た目が、だらしなくカッコ悪く見えてしまう。
・不健康になり、高血圧、糖尿病、動脈硬化等のリスクが高まる。
などといったあかんところがたくさんあります。
木が太る=年輪がひとつ増え、木がひとまわり大きくなること。
形成層が細胞分裂して、木部(辺材、しらた)になっていくことで木が太ります。
木が太るというと、良いイメージが持たれています。
確かに良いんです。ある程度のサイズまで太らないと商品にはなりませんから。
雨が降って地面に栄養が行き渡ると、一本ずつがボッと太る。
昔の木の値段が高い時代の大山主さんは、雨が降ると遠い目をして、
「あ〜これでお金(資産)が増えた。」
と喜んだと言われています。
この話聞くと
太い木の方がお高いんでしょ、太いから価値があるんですよね。
っておもうでしょ?
それが、、最近は様子が変わってきてるんです。
昨今の市場での状況は、末口50センチを超える太さの木が、以下の3つの理由で不人気です。
木の買い手である製材業者さんたちは、街の中であったり、限られたスペースの中で製品を作っておられるので、大きな木を保管するのにも場所をとってしまいます。
太った木は、一般的な製材の機械では製材ができないので、大規模工場に頼んで切ってもらう必要がでてきます。
それにこのような一般的なフォークリフトでは持ち上げられないので、持ち帰りの運搬から製品になるまでの取り扱いに手間がかかってしまうのです。
そして、なにより
昔は床の間や、応接間、座敷など、立派な木で亭主が「どうだ」とも言わんばかりの豪華な和風建築が多かったです。
木の綺麗な部分を前面に押し出して魅せるので、木の良し悪しで付加価値が大きかった。
現代の住宅では、そこまでものが必要なくなっています。
丸々と太った直径が大きい木(大径木/だいけいき)からできた特別に品質が良いものじゃなくても良いんです。
大きさが揃い、真っ直ぐで互換性のある30〜38センチの木。取り扱いやすいサイズの木が人気です。
人の太り過ぎは良くないけど、木の太り過ぎも良くありません。
需要は時代によって変わっているので、長い目で見ると今だけなのかもしれませんが、お客さんは安くて品質が良く手入れされた細マッチョの木が欲しいという人が多いです。
現代は、人も木もスマートな細マッチョが求められているということで、他の商品でも同じような流れではないでしょうか。
日本にある木の半分以上は戦後に植えられ、70年経った今が使う時です。太り過ぎず、細マッチョの木が求められています。
山に細マッチョの木がいるかどうか探してみましょう。
京都のご実家に山があるっていう方はぜひご連絡ください。あなたと一緒に最善策を考えます!
さぁ〜私もスマートになるため、筋トレしてかっこいいおっさんを目指します!