こんばんは!四辻木材です!
私たちは現在、南丹市美山町知見で、木を出しています。
梅雨が来そうですね。雨で現場の作業が延びてしまうことも多い梅雨。 この時期からはヤッケ(ナイロン製)を着なくなるので、作業服はめちゃめちゃ汚れ出し、洗濯物は細かい木のクズ、砂、土ほこりまみれとなり、これが原因で家庭内が緊迫した状況になることがあります。
さて今回は最近ニュースにもよく話題になる「冬眠から覚めて、活発に動き回っているケモノの話」をしたいと思います。
結論から言ってしまうと、できることなら「ケモノたちを一層のこと全部食べてしまいたい!!」んです。
若干感情的になってしまっている部分もあるかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでもらいたいです。よろしくお願いします!
最近、人の家まで降りてくることで目撃情報の多いクマです。地元にはツキノワグマという真っ黒けのクマが多く山頂付近に住んでいます。
基本的に木の実や皮、昆虫を食べる。時速40キロとも言われるスピードで山中を走ることが可能です。臆病な動物で人を見たら逃げ出すと言われています。
そんなクマは木の皮を爪でむきます。これを「クマはぎ」と言います。
内側の柔らかい皮を食べて、したたっている水分を舐めます。
時間が経つと、こんな風に中身が腐っていきます。
こうなってしまうと、木の“大トロ”の部分とも言える一番根本の元木が売れなくなります。ほんまに、木を食わんといてほしい。。。
木は↑このイラストのA材の部分で商品価値が決まりますが、当然クマにとってはそんなこと関係ありません。
切って見るとこんな状態に。
皮がむかれた部分は、スカスカでもう木材としては使えません。こうなったら粉々にして、チップにするしかありません。
このままではいけない。最近ではこのように山に立っている木には、ビニールテープを巻き剥かれない対策をしている山主さんもおられます。
次は剥かれた直後の木です。私が数日前に入った時にはなかったのですが、こんなことになっていて、びっくりしました。
木の皮を剥がされてあまりにひどい状態です。これを見てクマの縄張りの中にいると思うと、ゾクッとします。
最近、関東の方で『新世代クマ』と呼ばれるクマ達が出てきたようです。特徴は人間をビビらない、追いかけてくるという特徴を持っているクマです。最近起こった秋田県で4人が亡くなった事件も関係あると思います。
私たちの地元でも、鹿の死体の周りに居ついて何日もかけて食べ続けるクマが目撃されており、鹿を食べるんやったら人間も食べられてしまうんとちゃうの?て思ってしまいます。
クマにやられないように万全の装備をして山に行きますが、実際に山で出会ってしまったら、木と同じようにひっかかれるだけでは、すまないかも知れません。
余談ですが、食べ物としてのクマは結構美味しいと聞いています。特に手の部分が美味しいらしいですね。一度食べてみたいです。
次に鹿です。今や、京北では人より鹿の方が多いんとちゃうか?と言われています。
見た目は可愛い鹿さんですが、私たちにとっては迷惑なことしかありません。家族で里に降りてきて、食べられるものは根こそぎ食べよるんです。
こんな風に木に新しく出てきた芽を食べてしまいます。
新芽が出るたびに食べられている桧の若木です。こんなに小さいけど14年育ってきました。
杉の若木です。新芽が食べられています。鹿の唾液は特殊で、かじったところから枯れていきます。
『木を植える=鹿に餌をやっている』ような感覚になってます。ほんまに無感情でパクパク食べとる。
鹿対策の強力な防護ネットを植えた周囲に張り巡らすのですが、、、
このように、どこの山でもオスが絡まって亡くなります。
人里に近いところで絡まったら、猟師さんを呼んで修繕できますが、山の上の方で絡まったら気づきません。
この状態で白骨化してしまい、オスの遺体を乗り越えて家族親戚仲間が侵入し、新しく植えた苗の新芽を根こそぎです。
ほんまに、悔しい。
それと、鹿も熊と同様に木の皮を剥ぐんです。
鹿が皮を剥いた木もこうなります。
最近の鹿は人を見ても逃げません。カラスと同じようにちょっと距離置くだけです。
どんどん図太くなっていくので、鹿をもっとこう、ホルモン感覚で食べることができないだろうか?と、どうしても思ってしまいます。
山の中のことは、なかなか伝わりにくいことなので、前々から一度みなさんにお伝えできないものかと考えていました。
今回の記事は、人間の勝手な都合で言うてる部分が多々あり、読んでいただいた方の中には、腹がたつ表現もあったかと思います。気分を害していたら申し訳ありません。
ただ農林業をしているものにとっては、植えたものをすぐ食べられるて、本当に本当に辛い話です。いっそのことこっちが獣たちを全部食べてしまいたいほど悔しくなります。
これとは反対に『クマや鹿がいなくなったらどうなるのか?』『生態系へのダメージがどれぼどあるのか?』ということも、今後学んでいかなければなりません。双方の見方を知り、また書きたいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。