こんにちは、キコリ社長のよつつじせいごです
長く山の中で仕事をしていると、ときどき不思議な事に出くわします。その中でも印象に残っていることが4つほどあるので、少しずつ書いていきます。
前回はSNS上でたくさんのいいね!やコメントをいただきました本当にありがとうございます。
意見を書いていただいたり、同じような境遇の方もおられました。今回も不思議な話をお届けしますので、遠慮なくコメントをください!
それでは、2つ目のお話は「雪山に登っていったお坊さん」です。
ある年の冬のことです。
年末から続く積雪1メートル近い大雪に見舞われ、地元の京北各地で倒木による電線の断線が相次ぎ、私たちの現場への林道も倒木で大変なことになりました。
午前中に倒木処理を終えて、現場まで雪かきをしながら、なんとか林道にトラックが通れるくらいになりました。
この写真を撮った次の日、今回の不思議な出来事が起こりました。
現場作業中、午後2時くらいだったでしょうか。歩いて林道をあがってくる人が見えました。
遠くから見ると髪の毛はなくまるでお坊さん?のような風貌をされています。
どんどんこちらへ近づいてくるので近くでみると、白い肌で剃髪して少し伸びた坊主髪、高校生のような薄い無精ひげを生やしています。
この雪と寒さの中で、帽子は被らずに、ホームセンターとかにあるの安い感じのジャンパーで、上半身は前全開していて、中には作務衣(さむえ)のような白い服が見えています。
ズボンは洗濯を重ねた紺色のジャージで、家着のように毛玉がついており、長靴にインしています。(足がボトボトに濡れる履き方)
到底、雪山へ行くような装備ではなく、一言で言うと、服装は「家の裏にストーブの灯油を入れにいってくる」ような格好です。
そんな服装の男性が、ゆっくりと歩いてこちらへ近づいてきます。
私たちの作業現場までは、雪かきしてきたのでアスファルトがなんとか見えるのですが、その現場から先は積雪が30センチ以上の続くので、普通の人なら諦めて引き返すでしょう。
それなのに男性は私たちにも、目の前を無関心で歩き去ろうとします。
私は居ても立っても居られなくなり、気になって呼び止めました。
ギリギリ聴き取れるくらいのかすれた小さな声で答えてくれました。
私は理解ができずに言葉つまりました。
私は彼を見ていたが、彼から私に視線は合わせません。
狩猟の人か?ならば、銃を持っているでしょう。手ぶらで何も持っていません。
拝みに?ここの現場は古戦場でもあり、戦国時代に明智光秀勢に滅ぼされた地元豪族・宇津氏のお城跡あります。もしかしてそれ関係なのか?
それでもさすがに寒いやろ?防寒をもっとしないと絶対にあかんやん?できるなら夏に上がって拝んだらええやん。
考えたくはないが、他の可能性?まさか、それはないやろ。
一瞬頭によぎりとてもじゃないが言葉につまってしまいました。聞こう思ったら、、、
「木〜倒すぞ〜〜〜!!!」
と、仲間の大声が聞こえ、重機で移動、現場がバタバタしだしました。
話を一旦中断して、彼はそのまま歩くの再開、振り返れば山を上がっていく後ろ姿だけが見えました。
私でさえヒートテック2枚、厚手の上着、ヤッケ、ダウンを着てもガタガタ震えていました。
彼は薄着でどんどん山の上の方に消えていきました。
風が出てきて吹雪はじめて、あたりは薄暗くなりだしたのになぜ山へ登るのでしょうか。
そのあと私は彼の姿を見ていません。
近所の人にもこんな人がいたと話をして聞いてみましたが、そんな人は知らないという話でした。
ニュースもなっていませんが、あの人は何をしに、何もない雪山に軽装で登っていったのか?
いまでも疑問のまま理解ができずに、私しか知りません。
もしかしたら私が見なかっただけで、修行か訓練で「あ〜さぶ!!」いうて、急いで降りてきてお風呂バッシャ~ン入られたのかもしれませんが、私たちの想像以上の不思議な出来事が、この山の中では起こっているのかもしれません。
信じるか信じないかは、あなた次第です。本当に不思議な日でした。
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