こんにちは、お久しぶりです、キコリのよつつじせいごです。
おかげさまで年度末からとても慌ただしく過ごすことができて、しばらく情報発信から遠ざかってしまっておりましたが、このニュースから地道にブログを復活していきます。
いつも読んでくださるあなたのおかげでまた続けていけます。ありがとうございます。
さて今回の記事は、以前にもブログ記事で進捗を書いてきた、“熊が皮をはいで枯れてしまった木で、仲間と商品開発していくプロジェクト”
その名も「BEARS WOOD PROJECT(ベアーズ・ウッド・プロジェクト)」のお知らせです。
目次
「ベアーズ・ウッドプロジェクト」(以下:BWP)
地元の仲間たちと、一緒に熊が木の皮をはいで傷んでしまった「通称:クマハギ」の部分で商品をつくり、新しい価値をつくっていくという事業です。
私の説明なんかよりもまず、この動画をご覧ください!
BEARS WOOD PROJECT
現在、商品を製作中の商品ラインナップをご紹介します。
オリンピックでも話題になった突起のついた壁をよじ登るスポーツ、ボルダリング。
選手が壁によじ登る際に、つかむカラフルな突起のことを「ホールド」といいます。
そのホールドが木製やったら、とても良い感じしませんか?
表面を漆でさらに美しく仕上げます。
BWPのロゴ入りボディボード。漆で美しい仕上がりです。
国産の木、京都の人なら地元の木のボードっていうのがカッコいいです。
上記アイテムの他にも商品を開発中です。
※販売についてはもう少し先になりますが、決定次第お知らせいたしますね。
4〜8月、木が水を上げるちょうど今の時期に、クマは木の皮を爪でむいて、中身をベロベロ舐めます。
先日、皮をむかれてしまったスギの木です。今の時期はカンタンに皮が剥けます。
クマが皮をはぐのは、木の一番いい根本の部分で、つまり「木の大トロ」を好んで剥くので、皮が剥がれた部位は枯れていきます。
クマが皮をはぐ木に限って、とても良い木やったりするんです。
木でお商売してる我々にとってはマイナス要因でした。
以前にその悔しい思いをぶつけた記事を書いたときは熊には正直腹が立っていたけれど、彼ら側に立つと、食べるものが山になくて、ギリギリの状態でその行動に出ているんですね。
自分がもしクマだったならは、必死になって同じ事をするかもしれない。
クマは善者でも悪者でもなく自然です。
腹を立てるのはちょっと違うのかなと価値感が変わってきました。
クマが皮をはいだ部分は、基本的には枯れてきます。
枯れた部分は「チップ」と呼ばれる↓このような状態になって、紙の原料になるか、火力発電の炉で燃やされるのが、現状です。
60〜80年かけて大切に手入れされてきた木は、クマに皮をむかれると表面が枯れます。
その木の中身は、とても良い木材なんです。
中身は良いのに、粉々のチップになることしかならない現状に、17年間キコリをしていて、ずっと違和感を感じてきました。
このずっと感じてきた「違和感」を、今回やっと仲間と越えることできそうです。
このプロジェクトで、でき上がった商品をあなたの手に取ってもらえると、砕かれて燃やされていくしかないクマハギの木に、新しい価値が生まれるんです。
私はこのプロジェクト通じて、キコリが山でクマはぎの木を見つけて「おおラッキー、クマハギやん」と言える状態にしたいです。
キコリをはじめ、製材所さんや加工する木工屋さん、塗装する漆店さんなど、人手が減って大変な地場の産業のお商売につながり
私たちの商品があなたの手に届いて利益が生まれて、地元に価値が生み続けられるほんまの「循環」の誕生を目指します。
最後にこのプロジェクトに関わる仲間とリンク先を紹介させてください。
左から
BWP、吉田木工代表・吉田真理さん、長男・わたるくん
堤浅吉漆店専務・堤卓也さん
Lasca woodworks代表・ホドリゴ松田
野田健太郎さん
(写真には入っていませんが)
スタジオホリゾント代表・亀村さん
山口真一写真事務所代表・山口真一さん
着々と準備中ですので乞うご期待!どうぞよろしくお願いします。