こんにちは!四辻木材のよつつじせいごです。
いよいよ2020年も12月に突入。今年も終わりに近づいてきましたね。
今回は、私が普段からブログ内でよく使う『木を出す』『木を搬出してくる』という言葉ですが、これについての解説です。
私たち四辻木材の山での仕事は、
という流れがあります。
そこで、2) 伐った木を搬出し市場まで届ける。際に、『木を山から出す』『木を山から搬出してくる』という言葉を使っています。
↓こちらにも詳しく書いてますので、あわせてご覧ください。
ちなみに、山から木を搬出してくる方法は2つあります。
まず1つ目が、架線集材(かせんしゅうざい)と言う方法。
うわぁ、いきなり専門用語や!と思いましたか?あまり聞かない言葉ですよね。
これを簡単に一言で説明すると、『スキー場のリフト』です。
↓リフトをグルグル回しているのがこちらの機械です。
これは集材機という名前の機械で、大型トラックのエンジンを積んでいるんです。
トラックが重いものを乗せて走る力で、木を引っぱってくるんですね。
余談ですが、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」で、シータが空から降ってくる前に、パズーが仲間たちを乗せたエレベータを引き上げるシーンを知りませんか?
『親方、運転していいの?』
「ああ、やればできる」
会話のあと、パズーは無事エレベータを引き上げました。
その機械ですね。気になる方は映画をご覧ください。あの親方、カッコよかったですね。話がそれました。
架線集材のメリットは、一度設置すると、搬出がスムーズです。
同じペースで淡々と作業ができます。
ただ、架線集材はたくさんの人と道具が必要で、設置するのにもかなりの経験と技術が必要です。
私たちは協力業者さんに依頼して、架線を設置してもらっています。
2つ目は、
山を削って道をつくり、重機で木をつかんで搬出してくる方法です。
2020年はこの方法で木を出していました。
重機が2台と運搬車があれば可能です。
少人数で作業スタートできて、重機に乗れれば可能な方法です。
搬出のはじめは早いけれど、山の奥になればなるほど、なかなか出てこれないのがポイントです。
私たちはこれらの2つの方法で、山から木を出してきています。
作業の進み具合は、1) 架線集材=カメ
2) 重機で搬出=ウサギ
まるで、童話のウサギとカメのようと、とらえています。
ただ、どちらが良いではなく、一長一短ありです。
地面が岩だらけで道がつかない、木が全て林道の近くなど条件によって、仲間や架線作業の協力業者さんと相談して方法を決めています。
これ以外にも馬に木をひっぱらせる『馬搬』、軽トラのタイヤホイルでひっぱり出す『軽トラ集材』など、日本全国、地域によってオリジナルの方法があり、私もまだまだ知らないことだらけです。
もっと知って、仲間で切磋琢磨していき、地元の山主さんにより利益がかえって、山がつづいていく、次世代へつなぐ林業を伝えていきたいです。