こんにちは、キコリのよつつじせいごです。
あらためまして、あけましておめでとうございます。
今年はじめの記事は、日本の林業の歴史を学ぶの続きで、「林業の日本の歴史、現代編」です。
今回は現代編ということで、私がキコリになった16年前から現在までの間ですが、強く感じている3つの大きな変化について書いてみました。
その3つの大きな変化とは、
このような変化を感じています。
まずは、
シンプルに「機械を扱うの数」が圧倒的に増えています。
すごく動きが遅いが、昭和59年製の当時最新鋭。シンプルな構造で故障少なかったです。
それに比べて
もっとも大きいサイズの木をつかむ重機。私たちのエースです。
ひとまわり小さい木をつかむ重機、手が土をほるバケツに交換できます。
木を載せて運ぶ台車です。3〜4tの木材が載ります。
12年目のベテラン。木を載せて運ぶ台車の古い方です。2〜3tの木材が載ります。
これの他に8tを2台、4tを1台所有しています。
資材置き場の資材積み込み用の機械です。
私たちの機械だけでも、16年の間でこれだけの数が増えています。
全国や地元の同業者さんも、同様に機械を増やされていて、05年当時では珍しかったプロセッサーは現在、全国的に普及しています。
先に誰かが機械化すると20年くらい時間をかけてひろがり、皆がコストカットした分、商品が増えて、市場価格は下がる。
すると以前のやり方ではコストが合わなくなり、伝統的方法として記念物になっていく。
というのを肌で感じてます。
「コラっ!」が通じません。
「危ないから、大きい声出して注意してしまうのは、仕方ないやれ!」
16年の間はギリギリ通じていた、テッパンの言葉はもうこれからは通じません。
私も先輩からごっつ大声で叱られて、ベコベコにヘコみながら仕事を覚えてきました。
ですが、当然現在ではこのやり方は通用しません。
「新人さんから見てどうか?」を考えずに、自分が経験してきたからと先輩のマネをして、新人さんにも同じことすると離れられてしまいます。
最初から感情でぶつかるんではなくて、「なぜそうしたのか?」と話し合って、互いに良い方向性を見つけていかねば、コミュニケーションになりません。
16年前にくらべて太ければ良いという老木より、ちょうど良い太さの木が欲しい状況です
当時は、1㎥が2〜3万円、ヒノキなら10万円超えの木が常に市場にありました。
元木=根元の太い良い手入れされている木が圧倒的に高く売れていました。
現在は、スギなら1万千円〜(ウッドショック前なら1万円未満)、ヒノキも2〜5万円の相場です。
2、3番玉の需要が増えて、元材の価格と逆転することもあります。
(※材の解説はこちらの記事でも紹介しています。)
2、3番玉とは、合板=ベニヤ板用の木材です。
コロナの影響で、私たちの業界でも「合板ショック」と言われる現象で需要が増えていて、より一定の品質が木材に求められていると感じます。
このように16年間と+コロナで日本が一気に変わりました。
何よりも私のまわりに昔のことを話してくれる人がいなくなったのを感じています。
ベテランがいないということはそれだけ危ない状況で、木材業界の関係者各位みな必死なのかもしれません。
私は現在40代で、若い世代とベテラン世代のちょうど間にいます。
16年間ベテランの先輩たちから教えてもらったことを解釈して、これからの若い人へ繋ぐという意味でも、今年一年も本気で人と仕事と向きあっていきたいと思います。
これからベテラン世代へと向かっていくためにも、若い人が持っている新しい知識や意見を聞かせてください。
長文読んでくださり、ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。