四辻日記
2021.06.22

「山の木を買い取ります」と聞くけれど、どうやって見積もっているの?解説します!


「山の木 買い取ります。」と聞くけれど、山の木をどうやって見積もっているの?

こんにちは、キコリのよつつじせいごです。

近ごろSNSやブログをみていると『山の立木を買います!』と言うのを見かけますが、実際にどうやって山に立ってる木を測って、お金に換算しているのでしょうか?

山をお持ちの方は、気になる方もおられるかと思います。

そこで今回は、【山主様・ご家族の皆様】へ向けて、私たちの見積もり方法を紹介させていただきます。

早速ですが結論から言ってしまいますと、

山に立っている木全体の『平均』を出してお金の計算しています。

方法は、以下の手順です。

お見積書の完成までの流れ

  • ① 伐採して搬出できる範囲の木を調査
  • ② 山に立っている木の平均の木を出す
  • ③ 木材市場の相場と照らし合わせ、売り上げ予想し、価格を決定する
  • ④ 現場の立地から搬出経費を算出する
  • ⑤ お見積書の完成

以上のステップから作成して、実際にお客さまにお渡ししているお見積もり書がこれです。

各ステップの細かい説明をすると長い話になってしまうので、今回は見積もり全体をザックリですがお伝えします。

実は理解するのに若干の難易度があります。その理由は、計算が必要で“古い単位と今の単位”が出てくるからです。

大切なお金の話なので、お付き合いしてくださると幸いです。

そして、ご先祖様が植えられた木、あなたと山のことが少しでも近くなったら嬉しいです。

それでは順番に説明していきます!

① 伐採して搬出できる範囲の木を調査

伐採して搬出できる範囲の木を調査、つまり人のウエストを測るように、木のウエストを測ります。

私たちは山にある木を一本一本手作業で測って、体積をだしてお見積もりします

通称『まわし』と呼ばれるナワで測っています。

人の目線〜胸の高さでウエスト測ると、根元から4メートル材の直径が出る特殊なナワです。

測って出た数字を拾ったのがこちらの表です。

※「まわし」の規格上、直径は『寸(すん)』で出ています。100=10寸=30cm

※4メートル材の体積が『才(さい)』で出ています。

※「才」とは、ふるい体積の単位。一辺1尺(約30.3cm)の立方体「1立方尺」を指します。

一寸=30.3cm=0.303m

0.303m×0.303m×0.303m=0.0278㎥

この山には、56本の伐採〜搬出して商品になる木が立っており、4メートル材が4,926才あるということです。

4,926×0.0278=137㎥

137㎥、4tトラック約20台分程の※元玉がこの山にはあるということです。

ただ、木は、元玉だけではありません。

元玉(モトダマ)とは?

※元玉(モトダマ)とは、キコリ業界用語なのですが、立っている木の根本から取れる木材が元玉です。マグロで言うと「大トロ」。

木とマグロは同じ

より詳しくは、「木とマグロは同じ!?」をご覧ください。

その上が2番玉、3番玉と続きます。

② 山の平均の木=「標準木」を出す

上で書いたように、木は元玉だけじゃない、2番玉、3番玉とありまして、

先に行くほど細くなります。

「2番玉以降の末落ち」とは?

・4m先は直径が4cm小さくなります。

・元玉、2番玉、3番玉までが商品になる木です。

・標準木の元玉の直径は26cm

標準木とは?

山に立ってる木の平均の木=「標準木」

出てきた木の体積を本数で割ると、標準木のサイズが出てきます。

・4,926÷56=88(直径×直径)※木は円柱ではなく角柱として測られます。

・√88(ルート88)=9.38を四捨五入して

・90=9寸=27cm ※木は偶数で数える規格なので、26cm

(元玉材+2番玉+3番玉)÷元玉材=立木素材材積係数、通称:のし(※標準木1本に元玉材が取れる量)

(0.270+0.194+0.130)÷0.270=2.2

つまり、「標準木1本から市場価値ある4mの木が2.2個とれる」ということです。

総材積 4,926×2.2=10,837才、山には10,837才の価値ある木が立ってる

③ 木材市場の相場と照らし合わせ、売り上げ予想し、価格を決定する

私たちが昔から使っている表があります。

京北町森林組合の単価換算表です。

(例)37円/才の売り上げ=10,000円/㎥の売り上げ

市場の直近の相場と今後の業界の流れ、この木を出す時期の木材市場の状況を予想し、売り上げの値段を設定します。

ここは市場に通って、ニュースを見てつけた親方の勘の見せ所です。

④ 現場の立地から搬出経費を算出する

現場から木をどうやって搬出してくるか?私たちは常に考えています。

「現場からトラックに木を積む」「出してきた木を貯める場所を確保する」「現場から市場までのトラック輸送距離を測る」「1日に必要な人手、機械、道具を決める」

このようなことを、過去の現場のデータから予測して、搬出経費をだしています。

こちらの現場の木は、1才あたり37円(1㎥あたり10,000円)で売れて、26円(7,000円)が搬出にかかります。

⑤ お見積書の完成

以上でお見積もりが完成です。

こちらの山は、12万円で見積もらせていただきました。

(※今回の例は、田んぼの跡地だった為、かなり小規模なものです。山林になると金額がもっと増えます。)

またお見積書の他に、地図、位置図、調べる際に閲覧した登記情報など、今後ご自宅で保管しておける資料を作成し、一緒にまとめて差し上げています。

こういった資料は、ご家族のために保管しておかれると、将来きっと役立つ便利なものです。

お見積りのご依頼を承ります。

今回はザックリですが、お見積書ができるまでの流れについて、説明させていただきました。これはお客様の山の木をお金に変えていくために、まず最初に必要なことです。

私たちは

  • 「山があるけれど、今後の維持・管理について相談したい。」
  • 「親から山を引き継いだけれど、どうすれば良いのかわからへん。」

こんなお悩みにお応えします。

※山の地番(=山の住所)さえわかれば、すぐに調べられます。その後、現場を見せていただき、無料でお見積書を作成させていただきます。お気軽に下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

(※固定資産税の通知に載ってる山の地番)

もちろんお電話でも構いません。営業時間8:00〜19:00(日曜定休日)

※山間部の現場にいる際、電話がつながりにくい場合がありますので、ご了承ください。

見積もりのご依頼いただく際に、ご不明な点等ございましたら遠慮なくお申し付けください。より詳しくご説明させていただきます。

林業の世界に関心をもっていただくために

余談ですが、林業の世界へ新しい人に入ってきてもらうために、林業大学校の就職説明会に行ってお話をさせていただきます。

弊社でも新入社員を募集しておりますので、関心をもっておられる方は、こちらから募集要項をご覧ください。

今後も新しい人たちと新しい技術を取り入れ、林業の仕事を常にアップデートしていきたいです。

↓求人募集に関しては、こちらに詳しく書いてます。

長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。


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